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アコヤパールの色について

アコヤパールに施す調色加工とは

白いイメージが強いアコヤパールですが、貝から真珠を取り出したばかりの原珠(げんだま)の状態では、オフホワイト〜クリーム色にかけて黄味がかった色合いのものが大半を占め、内部に黒いシミが見られるものも多く出てきます。

そのため、アコヤパールは基本的に以下の加工を行います。

・「前処理」
パールの光沢感を引き出すための加工。

・「漂白」
パールにシミが見られる部分や、突起がある箇所から半分程度まで孔(あな)を開け、専用液を用いて珠全体の黄色味やシミを取り除く下地処理加工。

・「調色加工」

上記の過程で、アコヤパールが本来持っていた赤味まで失われてしまうため、微量の赤系染料を添加し、時間をかけて真珠層内部の色を補います。
これは染色(着色)加工ではなく、素材本来の良さを取り戻し、色調を安定させることで経年による色変化を防止するための軽度の加工=エンハンスメント処理として認められた加工方法です。
この加工を施すことによってパールの価値が損われることはありません。

調色加工の有無に関わらず、パールは価値のある宝石として評価されています。ご購入の際は、ご自身が気に入ったものをお選びください。


無調色アコヤパールとは

「無調色アコヤパール」とは、下地処理加工後に「調色加工」を施していないパールのことです。

無調色アコヤパールには以下の種類があります。
・「前処理」だけを施したもの
・「漂白」まで施したもの
※「漂白」まで施したものは、赤みがほとんど無く白っぽいのが特徴です。

「天然色」や「ナチュラルカラー」と記載しているものは「漂白」を施していないパールの事を指します。

ファンシーカラーが美しい天然色の無調色アコヤパール

 

ブルー・グレー色のアコヤパールについて

パールは、成長の過程で真珠層が積み重なっていきます。
その際、貝がつくり出す有機物の一種が真珠層の内部に入る事によって、ブルーやグレー系の色合いになります。

有機物がパール全体を覆うように入ることは少なく、「原珠」の「シミ珠」で見られるような有機物が局所的に入ることがほどんどです。
一見すると全体がブルーやグレーのように見えるも珠でも、有機物の入り方に偏りがあり色ムラや斑点が出ている物になります。

また、有機物が層に入り込むことで層の積み重なりにズレが生じるため、ブルーやグレー系のアコヤパールはバロック形を成したり、面に歪みが生じるのも特徴です。

sCenesでは「海蛍」をはじめとするブルーやグレー系のアコヤパールは、色ムラや斑点が少ない、美しく色をまとった「無調色」で「天然色」のパールを扱っています。

 

原珠(げんだま)のアコヤパール

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