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Akoya Pearl

アコヤパール
化学名: 炭酸カルシウム
主要成分: アラゴナイト、コンキリオン
光沢: 真珠光沢
硬度: 2.5-4.5
屈折率: 1.52-1.69
比重: 2.6-2.9

世界ではじめて円形真珠の養殖に成功したのが、日本のアコヤパール。

養殖パールの原点であるアコヤパールは、日本の愛媛、熊本、長崎、三重などの海で養殖されています。

四季に恵まれた日本の寒暖差ある海水温の影響を受けて育つ為、キメの整った深い光沢を持って生まれてきます。

近年ではベトナムのハロン湾などでも少量生産されています。日本産に比べると実体色の黄味や緑味が強いのが特徴です。

なぜアコヤパールが強く深い光沢を生み出すのかと言うと、それは他の養殖パールに比べると、アコヤパールは真珠層を形成する結晶が特に薄く、積み重なる層が緻密で透明度が高いことで、たくさんの反射光を生み出し、目に映る輝きが強くなるからです。

アコヤパールをジッと眺めた時に、パールの奥の方から輝きを放つように見えてくるのは、アコヤパールならではの美しさのひとつです。

養殖されているサイズは2mm~10mmくらいまでで、生産数の多くは7~8mmとなり、小さいサイズや10mmを超える大きいサイズの物は産出量が少なく希少性が高く貴重なものとなります。

かのエジソンも認めた養殖アコヤ

1893年にMIKIMOTOの創業者である御木本幸吉氏がパールの養殖に成功して以降、養殖パールは世界の宝石ビジネスのシーンにおいて、当時その価値に対して大きな論争を呼ぶ事となりました。

イギリスでは1921年にロンドンの新聞に掲載された「日本の真珠商人が扱っている養殖パールは、天然パールの模造品であり、それを売るのは詐欺商法だ」と伝える記事は大きな話題を呼び、天然パールを扱う真珠商や宝石商を中心に養殖パールが偽物だという排斥運動が起き、パリでは養殖パールに対して疑いの目から民事裁判が行われ、養殖パールの価値は世界中で大きな関心事のひとつとなるまでに。

その後1924年に行われた裁判の判決で「天然パールと養殖パールには全く違いが無い」という勝訴判決が下され、日本の養殖パールが真に価値があるものと証明されることとなったのです。

この「パリ真珠裁判」をきっかけに、日本の真珠産業は大きく飛躍していきますが、御木本幸吉氏が1927年に欧米へ視察に行った際、かのエジソンから「これは養殖ではなく真のパールです。私の研究所でできなかったものが二つある。一つはダイアモンド、いま一つはパールです。あなたが動物学上からは不可能とされていたパールを発明完成されたことは、世界の驚異です」とその功績をたたえ、発明に対する真の理解者が養殖パールのその大きな価値を認めたのでした。

現在、エジソンが作ることのできなかったもの一つであるダイヤモンドは、合成ダイヤモンドとして化学技術の向上により人工的に作られるようになり、近年では天然のダイヤモンドと見分けがつかないほどの、非常に精巧な合成ダイヤが生産されている。

これによりエジソンが言う二つの発明は、人工的に作ることが出来る物となったが、パールとダイヤモンドが根本的に違う事は、全く同じ品質の物を作ることが出来ないと言う点にあります。
生体鉱物であるパールは、人工的と言えど自然の営みにより生産されるため、ひとつひとつに個性があり、養殖パールは模造でも偽物でもなく、「本物のパール」であることが、他の宝石には無い素晴らしいところでは無いでしょうか。

※参照: MIKIMOTO ブランドストーリーより

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