AKOYA PEARL と PEARL PIT の
深い関係性と魅力を楽しむ
新しいパールジュエリーのカタチ
sCenesとはまた違う趣向で新たにスタートさせた「nodane - ノダネ」
nodaneはパールの深い世界観と、これまであまり表現されることの無かった、パールのまだ見ぬ魅力を、挑戦的な試みでカタチにしていくブランドです。
今回のFeatureでは、nodaneをスタートさせた想いや、nodaneのジュエリーには欠かせない新しいマテリアル「PEARL PIT - パールピット」について、はじめのシリーズ「nude - ヌード」の事をお話しさせていただきます。
nodaneのはじまり
「パールといえば?」
頭に思い浮かぶのは、「白い一連のネックレス」ではないでしょうか。
古くから親しまれ、特別なシーンに欠かせないジュエリーです。
ただ、近年はパールを模したイミテーションを使用したものも多く、身に着けていてもひと目ではそのクオリティは分からないこともあってか、残念なことに一連のネックレスに対する憧れを、あまり持っていただけていないのでは無いかと感じています。
また、長い歴史の中で目新しいデザインの一連のネックレスがほとんど無いと言う現状も相まっているのかもしれません。
わたしが目指したのは、アコヤパールの美しさをしっかりと感じることができ、パールのまだ見ぬ魅力を引き出した、「新たな一連のネックレス」を作ること。
nodaneはパールの本質をもう一度見つめ直す事からはじまりました。
新たなるエッセンス
完成形のあるものを、新しい見え方にするのは容易なことではありません。
白い一連のパールネックレスは、長い歴史の中でほとんど変化をしてこなかったジュエリーです。
留め具のデザインを単に変えるだけでなく、ネックレス本体のパールの部分にこそ、新たなエッセンスを加える必要があると、そう理解はしつつも、なかなか良いアイデアは浮かんできてはくれませんでした。
そこでわたしは、パールの生産背景を改めて見つめ直し、視点を変えることでようやくある事に気づいたのです。
それは、自身が扱っているパールは「養殖パール」であるという事。
当たり前の事すぎて、見過ごしていた点でした。
養殖パールは、「パール核」と呼ばれる貝殻で出来た球体をベースに、貝が少しずつ真珠層を重ねることで形成されます。
そしてアコヤパールの中にある、種の様なこの「パール核」は養殖パールに必要不可欠であり、実はパールの大部分を占めている。
このパールに携わるわたしたちにとっては当たり前のことを、どれだけの人が知っているだろうか。
わたしは何かその事に、デザインのヒントがあるように感じました。
「パールの基となるパール核をネックレスに使用できないか」と考えたのです。
PEARL PITとの出会い
「PEARL PIT - パールピット」とは、新たなジュエリーのマテリアルとして、その無垢な美しさと生産背景に可能性を感じ、私たちが名付けた「パール核」の新しい呼び名です。
パール核の生産者のもとへ出向き、原材料であるアメリカ産の淡水二枚貝の貝殻の事や、パール核が出来るまでの作業工程を知り、「パール核」がこれほどまでに深いこだわりと多くの手間暇を掛けて作られているとは、自身の目で見るまでは思いもしませんでした。
※Youtubeの再生設定画面より、画質を1080pにしてご覧ください。
先にも記述したように、養殖パールは、パール核に貝が少しずつ真珠層を重ねることで形成されます。
特にアコヤ貝の真珠層はきめ細やかで透明感があるため、このパール核の品質がアコヤパールの仕上がりを大きく左右します。
そのためパール核は、決して表に出ることがない素材にも関わらず等級が存在し、職人の手によって丁寧につくられ、厳密に選別されています。
この多くの工程と時間、厳しい選定を経た最高品質のパール核はマテリアルとして素晴らしく、nodaneが目指す新たなパールジュエリーを作るために欠かせないアイデンティティの一つとなると確信したのです。
この無垢で繊細な美しい素材に、私たちは「真珠の種 = PEARL PIT(パールピット)」と名付け、表に出すことで、新しいパールジュエリーのカタチをつくることにしました。
パールの為に作られたこの種もまたパールの一部であり、 パールそのものなのです。
物語が見える一連のネックレス「nude」
" 白い一連のネックレス という、古くから親しまれる最もスタンダードなパールジュエリーを、これまで見たことの無い新たなデザインで作ることは出来ないだろうか。"
"養殖パールはとても多くの手間と時間を掛けて作られているにも関わらず、その裏に込められたストーリーや魅力を伝えきれていないのではないか。"
この2つの想いを掛け合わせて出来たのが、nodaneを象徴するジュエリーシリーズ「nude - ヌード」です。
PEARL PITから徐々に真珠層が重なり、光り輝くトップクオリティのAKOYA PEARLへと変化していく様を、グラデーションでデザインすることで、養殖パールの出来上がっていく様を1連のネックレスやピアスの中で表現しました。
そのグラデーションの中に、人の手によって時間を掛けて丁寧に作られたからこそ生まれるPEARL PIT(パール核)の無垢な美しさや、真珠層の厚い上質なパールをつくる為に、マザーシェルを懸命に世話をして育てたファーマーの努力する姿など、養殖パールがいかにたくさんの人の想いが込められて出来あがっているのか、パールの本質が見えてこないでしょうか。珠のサイズは冠婚葬祭で多く用いられてきた7mm UPの大きいサイズではなく、日常使いもしやすい5-6mmの小さめサイズを使用。