ネジに込めた
COLLECTIBLE PEARLのかたち
COLLECTIBLE PEARLを楽しむことが出来る、ベースとなる様々な専用パーツ。
今回の特集では、完成に至るまでの経緯や、デザインの意図など、パーツについて詳しくご紹介させていただきます。
ネジ式金具
COLLECTIBLE PEALを考案したときに一番初めに課題となったのが、ネジ式のパーツを「金」で作れるメーカーを見つける事です。
ホームセンターなどで手に入れる事の出来る、ステンレスや鉄でできた工業用のネジを製造しているメーカーに問い合わせてみても、「金」でネジを製造しているところは無く、構造を考えたものの、精密部品とも言える小さな金のネジパーツを高精度に作れるメーカーはなかなか見つかりませんでした。
なんとか人づてに聞いて苦労の末に辿りついたのは、ジュエリー製造の日本一盛んな甲府に籍を置く、とある老舗のジュエリーパーツメーカーです。
ここはジュエリーパーツの国内シェアの大半を占めている、知る人ぞ知る生産技術の高いメーカーで、ネジ構造のパーツを唯一作っていました。
さっそく0.9mmの細いネジのサンプルを依頼し、確認した実物の品質の良さが決め手となり、この老舗メーカーに依頼することを決めました。
0.9mmという絶妙な太さは、金で作るネジの強度面で使用出来るギリギリの細さであり、ピアスパーツとしてもピアスホールのサイズによっては、これ以上太くなると日常で使いにくくなる太さでもあるので、ここの品質は欠かせない物でした。
ただ、初めはこちらの細かい要望に対して製造工程における難しい点が多く、何度も相談し作り直しをしてもらい、精度が安定するまでは時間が掛かりました。
COLLECTIBLE PEALに付ける受け金具に関しては最終的には専用の治具を作るまでに至り、高い品質で製造が可能になりました。
専用パーツの製作
COLLECTIBLE PEALを取り付ける事ができる専用のパーツは、まず初めに「リング」から製作しました。
私たちのブランドフィロソフィーである、「パールの美しさを引き出すシンプルなデザイン」に沿って、いくつかのサンプルを製作した中で一番しっくりと来たのは、「ただの平打ちのリングにネジバーが立つ」という余計な装飾の無いものでした。
シンプルだからこそ、どこにも目がいかずにパールが際立つ。
ひと粒ずつパールを付け替えて楽しむことが出来るジュエリーにおいて、基本となる”無機質とも言えるデザイン” は、COLLECTIBLE PEALにはまず欠かせない物と言えるのです。
これまで製作した専用パーツは、すべてこのフィロソフィーに従って製作しています。
緩み止め加工
COLLECTIBLE PEARLの発売後から間もなく、お客様から「着用中にパールが落ちないか不安なので、何かしらの落ちにくい仕組みが欲しい」という要望がありました。
しっかりとしたロック機能を持つ器具を取り付けるとなると、見た目の美しさが損なわれるため、ネジ構造によるスムーズな取り外しができ、シンプルな見た目を変える事無く、後から出来る仕組みを色々と模索しました。
手探りで様々なネジの緩み止めに関する技術を調べ、辿り着いたのは「ネジ部分に緩み止め効果のある樹脂をコーティングする方法」でした。
この加工は180℃程度の高温度で樹脂を焼き付けているので、剥がれにくく、繰り返しの仕様に耐え、生活環境における温度変化にも強い特性があります。
これまでと変わらず気兼ねなく使うことが出来、見た目もほぼ変わることなく、少しでもパールが落ちる不安を解消できる、良い解決策となったのではないかと考えています。
ただし、多少緩みが生じても膜による摩擦力で歯止めが効くため、以前よりは落ちにくくはなりましたが、ご着用の際はこれまで同様に時々緩みがないかのご確認を引き続きお願いしています。
パーツのデザイン
「フラットリング」 シンプルな平打ちリング。 リング幅は1mmと2.5mmの2種類をご用意。 10mmUPの大き目パールがお好みの場合は、2.5mm幅の方がバランスが良くなります。 ご希望の場合は、マット仕上げでもご用意可能。 商品ページはコチラから。 |
「ワンド フックピアス」 初めて製作したフックタイプのピアスパーツ。 ラウンドやドロップ、ボタンなど様々なフォルムのパールに合うように、耳を飾るはじめのパーツとしてフックタイプを選択。 パールを宙に浮かしたデザインならどのフォルムのパールでも美しく引き立ち、片耳ピアスとして着けた時にも絵になるデザイン。 商品ページはコチラから。 |
「オープンリング」 リングを複数本で使う方や、指のサイズが分からない方へのプレゼントにも選び易いフリータイプのリング。 片側には4.5-5.0mmの高品質なベビーアコヤを固定で取り付けてある。 少し長さのあるドロップ形のパールでも、オープンリングなら手のおさまりが良く使い易い。 回し付けたパールが指にフィットするため、パールが落ちる心配もほとんど無い。 商品ページはコチラから。 |
「スタッドピアス」 初めに製作したフラットリングの考え方同様、耳を飾る物としては一番シンプルなスタッドピアス。 パールを取り付けてキャッチを取り付けた状態で、ピアスホールに入る有効部分の長さは約7mm。(日本人女性の平均的な耳たぶの厚さは約6mm) キャッチはシリコンを使用したものと、地金だけの物と2種類をご用意。 商品ページはコチラから。 |
「Cライン フックピアス」 パールが下に向くデザインのワンド フックピアスとは逆の、上方向にパールが立つデザイン。 ドロップ型はワンド フックピアスとCライン フックピアスでは印象が大きく異なるため、気分やパールの個性に合わせて使い分けるのもお勧め。 商品ページはコチラから。 |
「ピンブローチ」 性別に関係なくパールを楽しむことが出来るパーツとして提案。 ベビーアコヤのチャームのボール部分は、シリコンが内蔵されており、COLLECTIBLE PEARLを回しつけた後にお好きな位置で調整が可能で、取り外すこともできる。 ジャケットのラペルピンやハットピンなど、装いに合わせて。 商品ページはコチラから。 |
「スティックチャーム」 汎用性の高さを意識したシンプルなデザイン。 パイプから切り出して作製したエッジの効いたカンは、横から見た時の美しさを意識した。 カンの内径は大きくとってあるので、チェーンを通せばペンダントとして。フープイヤリングやピアスに通せば、耳飾りとしても使用できる。 商品ページはコチラから。 |
新作「フィルギャップリング」 今回の特集に合わせて製作した、新作のオープンリング。 パールが指の間に来る仕様で、高さのあるパールでも収まりがよくフィットする。 リングは丸棒から平板に繋がるよう伸ばして仕立て、角が立つよう曲げることで、シャープな印象のデザインになった。 サイズは2サイズ。 商品ページはコチラから。 |
素材について
OLLECTIBLE PEARLシリーズの専用パーツは今現在K18YGかK10YGを使用しています。パールに取り付けてあるネジ受け金具には、すべてK18YGを使用しています。
両素材ともに、金属アレルギー原因となることが特に多い「ニッケル、クロム、コバルト、カドミウム、鉛、水銀」は一切使用していない国産の素材となります。
(ただし、K18とK10ともに割り金である銅は必ず含まれています。銅はごく稀にアレルギー反応を起こす素材でもありますので、全ての方にアレルギーが出ないという訳ではございません。)
またK10はK18に比べると耐食性が低く、色変化が起きやすいので、よりマメな手入れが必要となります。
ゴールド素材のお手入れには、サイトでも販売している、イギリスの老舗メーカーTOWN TALKが作る、クリーナー成分を含んだコットン100%のジュエリー用磨きクロス「Gold Polishing Cloth」がお勧めです。
お手入れの際にネジ部分は磨かないようご注意ください。
COLLECTIBLE PEALの専用パーツはハイジュエリーの派手さのようなものは一切ありません。
「ジュエリーを身に着けている」という感覚ではなく、「パールを身に着けている」と感じてもらうことが、私たちの考えるCOLLECTIBLE PEARLの在り方です。
あくまでも主役はパールなのです。
今後もパールを美しく見せることが出来るパーツを、提案していきたいと思っています。
パーツ一覧はコチラからご覧いただけます。